もし、母さんが死んだら、私たちが面倒を見れなかったら、私たちが無責任な飼い主って、後ろ指刺されるのよ!

亡くなったおばあさんは、おばあさんなりに、身内や近所の方や出会う人に、忍なくも、自分が万が一の時の為にはと、愛犬のことを常にお願いし続けていました。息子さんや娘さんも、自分たちが飼う事が出来ない変わりに、必死に里親さんを探しましたが、結局、見つけることは出来ませんでした…

最終的に、愛護センターへ託す…

愛護センターに行くと、若い女性が、小さな犬を連れ待っていましたが、職員さんに、理由は聞き取れませんでしたが「引き取ることは出来ませんよ」と言われ、唖然とした顔を見せながら「ここに来れば引き取ってくれるってネットで言ってたのに…」と独り言のようにつぶやいたので「引き取りしないのですが?」と聞くと、「適正な理由がなければ引き取りません。ネットで言う様な単に無責任な飼育放棄は引き取りはして無いと言われました…」と答えながら帰って行きました。

自分の番になり、事情を説明し、引き取ることも出来ず、引き取り手が見つからなかったことを話しをしました。それでも再度、心当たりを確認することを進められましたが、事情もあり何とかお願いして引き取ってもらいました。

「また、無責任な飼い主の犠牲だね…」と職員同士の話し声が聞こえた気がしました。

以前、殺処分をしない為に、必死に頑張る愛護センターの映画を観たことがあり、きっと、命を繋いでくれるのでは?と微かな期待をしていましたが、聞こえた言葉に、大きな不安を感じつつも、その場を後にしました。

そして、何もわからず、たたずむワンコへ、心の中で、精一杯、謝るしかありませんでした。

息子さんが察した通り、この愛護センターでは、あくまで、収容される犬猫は無責任な飼い主の飼育放棄とするセンターです。もちろん、里親さんが見つかるまで、収容を続けるなど無く、定期的に殺処分を続けています。極力、受け入れを減らし収容数を減らし、殺処分を減らす事を目標に掲げています。

おばあさんのお隣りさん、実はおばあさんの生前、愛犬の行末を相談されたことがありました。

「私がちゃんと面倒見るから安心しなよ!そんなこと心配しないで、う〜んと長生きしてよ」と話しをしていました。お隣りさんも良い方で、おばあさんさんよりも、若かく、とても元気で、おばあさんは、とても心強く感じていました。

お隣りさん、お葬式の後、息子さんに本当に申し訳なさそうに「マルちゃん、私が本当に引き取ろうと思っていたんだよ…でも、娘から電話がかかって来て」

「母さんが死んだら誰が面倒見るのよ?私は絶対、見れないから!この前、TVでやってたよ、歳を取って犬猫を飼う人がいるから、殺処分が減らないんだよって。あの愛護センターの所長も怒ってたよ。だから、いつまで経っても殺処分を無くせないって」「そんなこと言っても、お隣りさんだし、それがいいワンちゃんなんだから、この前も…」「そんないいワンコだの、どうでもいいの!もし、母さんが死んだら、私たちが面倒を見れなかったら、私たちが無責任な飼い主って、後ろ指刺されるのよ!わかってるの?」「そんな、わからないよ、どうして無責任な飼い主になるの?」「決まってるじゃない、理由なんて関係無いのよ」「そしたら、誰もみなかったら、どうなるんだよ」「だから、お隣りさんが、ちゃんと面倒見ればいいんだよ、息子さんだって、娘さんだっているんだから」「息子さんも娘さんも、都会のマンションで動物飼えないところに住んでるって」「お母さんは、そんな他人の心配することないの。家族の方が大事でしょ」「そんな…大切って、ワンコだって大切な命でしょ」「お母さんは人が良過ぎるの!みんな、そんなこと、気にしないんだから、愛犬家とか愛猫家って言ったら、自分の犬や猫を大事に大事にすること、他の犬猫なんて、どうでもいいんだから…」「…」「とにかく、やめてね」

「本当にごめんね。おばあちゃんに言えなかったけど、何て謝ったらいいのか…」

「ご心配をかけて、本当にすいません。私たちが探しますから心配しないで下さいね、」

「嫌な世の中になっちゃったね。大切な命、みんなで繋げばいいのに…」

「しょうがないですよ、自分たちで手一杯なんですよ」

「そうなんかね。昔は美味しいものが食べられれば、みんな幸せだったんだけど。だから、ばあちゃんも私も一生懸命、美味しい野菜をいっぱい作って来たんだけど…マルも一生懸命、手伝っていたよ」

「でも、今はネットって言うのもあって、そこでは、困っている人や、人だけで無くて、動物たちも、みんなで助けてくれる世の中になって来たので、きっとマルも助けてもらえると思います」

「そうなの。それは心強いね。安心したよ」




保健所犬猫応援団

保健所からの選択肢 あらたに犬猫を飼い始める方のたった10人に1人が選択するだけで日本の無情な殺処分は無くすことが出来ます。それは、伝えること、知ることで可能になる誰もが無理なく出来る応援が実現の鍵です。一人でも多くの方のご参加をお待ちしております。 詳しくはメインHPにてご確認下さい。 ※保健所犬猫応援団は、殺処分ゼロを願い告知啓蒙の活動する愛護活動です。 犬猫の保護団体ではございません。

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